和食の基本「みりん」。

似て非なる調味料 「本みりん」「みりん風調味料」「発酵調味料みりん」違いは?

Bene2022.12.16

煮物料理などで欠かせない「みりん」

 

甘さだけでなく、料理がおいしく見える照りを出してくれたり、

醤油などの塩味をひきたててくれたりする大事な調味料ですよね。

 

昔ながらのシンプルな製法で作られたみりんは、

そのまま甘いリキュールとして飲めるほどおいしく、

 

料理でも味の奥深さはもちろん、他の調味料が素材に染み込むのも手助けする

役割ももちます。

 

しかし、自然や菌の力を借り「熟成」や「発酵」の過程を経て

ゆっくりと手間暇かけて作られてきた調味料も今では、

 

それに代わる材料や添加物などが流通し、容易に安価で手に入るようになり、

みりんの種類によっては気をつけたいものもあります。

 

今回は、和食の基本であるみりんの、

「本みりん」「みりん風調味料」「発酵調味料みりん」の違いについてご紹介します。

 

1.「本みりん」とは

原材料:もち米・米麹・アルコール・糖類


これらの材料を数ヶ月の時間ゆっくりと糖化・熟成・発酵させて造られます。

 

■ 特徴

・うまみ成分による奥深い味わいが特徴で、京料理をはじめ和食では欠かせない調味料のひとつ

・腸の善玉菌を増やす役目もあり、みりんをはじめ、味噌や醤油・漬物など昔から作り続けられている保存食でもある

・ゆっくりと熟成させた本みりんは、アルコール度数が14%前後あり「酒」に分類される

 

2.「みりん風調味料」とは

原材料:水あめ・米・米麹・食塩・酒精・アミノ酸・酸味料・甘味料(ステビア)・着色料など

人工の甘味料や添加物を加え、時間をかけずにみりん風のうまみを加えた調味料で、

酵母によるアルコール発酵工程がなく、本みりんよりも糖度が高いです。

 

▪️特徴

・添加物のグルタミン酸ナトリウムやカラメル色素で味付けや色付けしたものもある

(添加物により、下痢など腸への不調の原因になるリスクもあります。)

 

・ゆっくりと発酵させる手間がないため、その分安価で大量生産ができる

※みりん風調味料はアルコール度数が1%前後と酒税がかからず、

販売価格の違いとしても大きく差があります。

 

3.みりんタイプ(発酵調味料)

原材料:もち米・米麹・アルコール・糖類・塩

「発酵調味料」と明記されているみりんがあります。

 

■ 特徴:本みりんを作る工程に2~3%ほどの塩を加え、

不可飲措置(お酒(みりん)として飲めない=酒税がかからない措置を取っているみりん

 

・アルコール度数は本みりん同様14%前後あり用とも変わらない・主に添加物は不使用

・本みりんには入っていない塩分が多く含まれているため調理の際は塩分量に注意

 

4.まとめ

それぞれのライフスタイルによる選択は自由です。

 

しかし、正しい知識を持った上で選択することと、

無知なことで選択するとでは10年、20年と過ごす先、自分の体への自己投資にとんでもないことが起きているかもしれません。

 

大人であるわたしたちは、自分で選択することができますが、

子どもは、自分で選択することができず、与えられたものをそのまま口にすることしかできません。

 

 

なによりも、生産者の方の思いが込められ、誠実な形で作られたものは、

理屈抜きに美味しいです。


ぜひ次回の調味料購入の際に、参考にしてみてくださいね。

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